LoveTech Media編集部コメント
スマート保育園のモデル実証実験が、今年9月から行われる。
保育士の業務負担軽減と保育の質向上等を目指して、埼玉県とユニファ株式会社が連携して実施するものだ。
これは、埼玉県が昨年4月から設置した「Saitama-Collaboration-Lounge(Sai-Co-Lo/サイコロ)」という、民間企業等からの提案を受け付ける窓口を通じて実現したもの。
保育園におけるICT活用の必要性は、以前当メディアで「キッズリー」サービスを取材した際にも痛感したものである。
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現在、保育の現場では保育士の人手不足や保育の安全性確保等、喫緊の課題が山積しているにも関わらず、保育士の業務は午睡時の体動記録や日誌の作成等、手作業による事務が多く、大きな負担になってきた。
そこで、これらの業務をIoTやAI等で効率化し、保育士が子どもと向き合う時間に集中できる環境を整えることで人手不足の解消や保育の質の向上等を図る、という取り組みが、今回の「スマート保育園」モデル実証実験というわけだ。
具体的には、今年9月から2020年2月までの期間、川口市と戸田市の保育園10か所において、ユニファが開発するBabyTech(※)サービスを保育園に無償で試験的に導入し、データを収集、分析を行うことで、安全性確保を前提に効率化できる業務の整理やICT化の課題等を検証する。
※BabyTech:Baby × テクノロジーの造語。テクノロジーにより出産や育児をエンパワーするようなプロダクトや取り組みを示す。
導入するBabyTechサービスは以下の通り。
(1)園児のお昼寝中の体動や体の向きを記録する『ルクミー午睡チェック』、スマート体温計『ルクミー体温計』などにより収集した情報を分析し、子どもの健康状態の異変を早期検知する「見守りAI」
(2)『ルクミーフォト』での自動撮影や音声録音のデータをAIが処理することで効率的に日誌を作成する「スマート日誌」
(3)『キッズリー保育者ケア』での保育園の組織診断による早期離職の防止
ルクミー午睡チェック
保育業務における各種記録は大事であるが、作業自体を人間がやる必要性は限りなく低い。
ICTで対応できるものは、どんどんICT化する。
そのことが、目の前の余裕を生み出し、保育業界の構造的な課題解決に繋がるきっかけになるだろう。
今回の実証実験の結果が、今から楽しみだ。
以下、リリース内容となります。