ビデオゲームで小児ADHDを治療するデジタル医薬品などを開発するAkiliが追加資金調達を実施

家族生活

LoveTech Media編集部コメント

デジタルメディシン(以下、デジタル医薬品)をご存知だろうか。

 

一般的には「デジタルコンテンツを用いて特定の疾患を治療する薬」のことを示す言葉である。

 

世界で初めて実用化されたデジタル医薬品としては、大塚製薬がカリフォルニアのプロテウス・デジタル・ヘルス社と共同開発された「エビリファイ マイサイト」と呼ばれる、センサーが組み込まれた錠剤である。統合失調症の薬・エビリファイの錠剤に数ミリ角の極小センサーを組み込む事で、薬の飲み忘れを防止するという仕組みになっている。

 

今回ご紹介するAkili Interactive社(米国)の場合は、錠剤ではなく、アクションビデオゲームという形をとっている。

 

対象となる症状は、注意欠如多動性障害(ADHD)、大鬱病性障害(MDD)、自閉症スペクトラム障害(ASD)のほか、各種炎症性疾患を含む、精神・神経分野の病状に関連する認知障害。

 

脳の標的領域に関与するように設計された特定の刺激を、没入型のアクションビデオゲーム体験に埋め込んでいるとのこと。

 

具体的には、小児ADHD(注意欠如多動性障害)を対象とした主要治験デジタル医薬品である「AKL-T01」は、米国食品医薬品局(FDA)に対して販売承認を申請しており、現在、承認審査中とのこと。FDAからの承認を取得した場合、このAKL-T01は病状を治療する初めての医療用ビデオゲームとなり、さらにADHDの小児患者を対象とした最初のデジタル医薬品となる。

 

手段としてはIT(InfotmationTechnology)であるが、アプローチは極めてBT(BioTechnology)的である。

 

今回は資金調達のリリース発表となるが、Love Tech Mediaでは、今後このようなデジタル医薬品についても、大変興味深いテーマとして追って行く予定だ。

 

以下、リリース内容となります。

概要

認知機能障害をはじめ脳の高次機能疾患を対象とした革新的な治療法を開発する医療用デジタルメディシンのリーディング企業Akili Interactiveは本日(8月9日)、5月に発表したシリーズC資金調達の拡大として、新たに実施した資金調達で1,300万ドルを集めたことを発表しました。

*2018年8月9日に発表されたリリースの日本語版です。

【2018年8月15日:東京】認知機能障害をはじめ脳の高次機能疾患を対象とした革新的な治療法を開発する医療用デジタルメディシンのリーディング企業Akili Interactive(本社:米マサチューセッツ州ボストン、CEO:エディー・マルトゥッチ)(以下「Akili」あるいは「当社」)は本日(8月9日)、5月に発表したシリーズC資金調達の拡大として、新たに実施した資金調達で1,300万ドルを集めたことを発表しました。

今回の追加調達の結果、Akiliが今年実施した株式資本調達の総額は6,800万ドルとなりました。

出資に参加した機関投資家は、CLSA、オミダイア・テクノロジー・ベンチャーズ、デジタルガレージ・グループ(DGインキュベーションおよびDGダイワ・ベンチャーズ)、フィアレス・ベンチャーズなどです。Akiliの当初のシリーズC資金調達はテマセクが主導し、そのほかベイリー・ギフォード、アムジェン・ベンチャーズ、Mベンチャーズ(メルクKGaAとドイツ・ダルムシュタット市のコーポレート・ベンチャー・キャピタル(CVC)ファンド)、JAZZベンチャー・パートナーズ、カネパ・アドバンスト・ヘルスケア・ファンド、ブルックランズ・キャピタル・ストラテジーズが参加しました。

Akili最高経営責任者兼社長エディー・マルトゥッチ博士は次のように述べています。

「デジタルメディシン業界全体、そしてAkiliは共に目覚ましいペースで進化を続けています。当社のテクノロジー・プラットフォームは、今回投資家から追加的な支援を得たことにより、数百万人の患者に大きな影響を与えるという我々の目標と、デジタルメディシンが持つ無限の可能性の実現に向けて、さらに大きく前進するでしょう」。

アジア有数の総合金融機関で投資グループでもあるCLSAの最高経営責任者ジョナサン・スローン氏は次のように述べています。

「CLSAが投資する対象は、セクターや医療行為に多大な影響を及ぼしうる革新的なアイデアやテクノロジーに重点を置いています。有効性が検証済みのデジタルメディシンはそうした分野の一つであり、特に認知機能障害治療で業界を一変させる可能性を秘めています。Akiliはこの治療領域の先駆者であり、我々はAkiliの成長をサポートできることを喜ばしく思っています」。

Akiliのデジタルメディシンは、精神・神経分野の病状を治療するため、脳の標的領域に関与するように設計された特定の刺激を没入型のアクションビデオゲーム体験に埋め込んでいます。小児ADHD(注意欠如多動性障害)を対象としたAKL-T01は、当社が開発中の主要治験デジタルメディシンであり、米国食品医薬品局(FDA)に対して販売承認を申請しており、現在、承認審査中です。

Akiliは2017年12月、AKL-T01の安全性と有効性を評価する多施設ランダム二重盲検比較試験で統計的に有意な結果が得られたことを公表しました。FDAからの承認を取得した場合、AKL-T01は病状を治療する初めての医療用ビデオゲームとなり、さらにADHDの小児患者を対象とした最初のデジタルメディシンとなります。

Akiliは他にも精神・神経分野全般で数多くのデジタル治療を開発中であり、それには大鬱病性障害(MDD)、多発性硬化症(MS)など各種の炎症性疾患が含まれています。当社は、MDDの臨床フェーズII試験およびMSのパイロット試験の結果が、2018年末までに出ると予想しています。

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Akiliについて

Akili Interactive Labs, Inc.は、医薬品(メディシン)を改革するために、サイエンスや医療の硬直性をテクノロジーセクターの独創性を組み合わせる、医療用デジタルメディシン企業です。Akiliは錠剤ではなく、高品質のアクションビデオゲームでのエクスペリエンスを通じて提供する、直接的な治療効果を伴うデジタル治療開発の先駆者です。Akiliは、注意欠如多動性障害(ADHD)、大鬱病性障害(MDD)、自閉症スペクトラム障害(ASD)のほか、各種炎症性疾患を含む、精神・神経分野の病状に関連する認知障害を治療し症状を改善する広範なプログラムのパイプラインを進めています。Akiliは、補助的または総合的な臨床モニターに加えて、測定値に基づく医療アプリケーションも開発しています。当社はPureTech Health (PRTC.L)によって創業された、同社の独立系関連会社です。また、Digital Therapeutics Allianceの創業メンバーでもあります。詳細は、www.akiliinteractive.com(英語)をご覧下さい。

将来の見通しに関する記述

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