記事の要点
・認定NPO法人3keysが配信するYoutube動画『ミーのなやみ』は、子どもたちが暴力・いじめ・性被害などから自分を守る知識の啓発推進と、思い当たる被害がある場合は悩みにあった相談先を紹介。心理的虐待、ネグレクト、性的虐待、身体的虐待、デートDVについて学べるコンテンツを配信中。
・動画配信の背景にあるのは、児童本人による虐待相談の少なさ。全国の児童相談所が児童虐待の相談・通告を受けて対応した件数は、1990年度の統計開始から28年連続で増加し、2018年度には15万9850件にも上ったが、一方で、児童本人による虐待の相談は全体のたった1%しかない。
・年齢・性別も関係なく見れ、内容が重すぎず軽すぎもせず、最適な相談先も紹介してくれるコンテンツとなっている。
LoveTechポイント
Youtubeというプラットフォームを通じて、子ども達に「もしかしたら、自分は誰かに相談するべきなのかもしれない」という気づきを与えてくれる可能性を秘めている点で、LoveTechだと感じます。
本記事をきっかけに、どうか一人でも多くの子どもたち、ないしは必要な人たちに『ミーのなやみ』が届くことを願っています。
編集部コメント
『ミーのなやみ』という、子どもたちが暴力・いじめ・性被害などから自分を守る知識を身に着け、思い当たる被害がある場合は悩みにあった相談先を紹介する、子ども向けの啓発アニメーションがある。
「これは私が悪いから我慢しなくちゃ…」
「私よりも酷い目に合ってる人もいるのに悩むなんて、死んでしまいたい…」
虐待を受けている子どもたちは、自分が受けているものが虐待やマルトリートメント(不適切養育)であること、誰かに相談していい行為であることを知らず、それゆえに誰にも相談されずに発見が遅れてしまうことがある。
このことはデータ上からもうかがい知ることが出来る。
全国の児童相談所が児童虐待の相談・通告を受けて対応した件数は、1990年度の統計開始から28年連続で増加し、2018年度には15万9850件にも上ったことが厚生労働省のまとめで分かっている。
これは虐待事件の認知向上等を起因に近隣住人や学校等から通報されるようになったことが増加の背景にあるのだが、一方で、児童本人による虐待の相談は全体のたった1%しかないという事実もあるのだ。
そんな状況を背景に、「生まれ育った環境によらず、すべての子どもたちが十分な教育や愛情が受けられ、安心・安全な育ちや権利が保障される社会」を目指して活動する認定NPO法人3keysが制作および啓発しているのが、動画コンテンツ『ミーのなやみ』である。
2018年度からYoutubeで配信開始されているもので、虐待や不適切養育を学ぶ4本のアニメーションは、同年度約7万人の子どもたちからの視聴があったという。
《コンテンツ内容》
虐待や不適切養育(マルトリートメント)を知る「家族・親戚編」
①心理的虐待(無視・えこひいき・暴言・脅し・監禁など)
②ネグレクト(育児放棄・放置など)
③性的虐待(性暴力・セクハラ・児童ポルノなど)
④身体的虐待(暴力・殴る蹴るなどして身体を傷つける)
また、2019年10月には新たに「デートDV」について学ぶ5つの動画を公開。
交際経験のある中・高・大学生の約4割、38.9%が被害に遭ったことがあるというデータから、実は子どもたちにとって身近にある問題となっており、認定NPO法人3keysが運営する10代のための支援サービス検索・相談サイト「Mex(ミークス)」でも、2019年7月~9月のサービス検索において、恋人・パートナーからの暴力(暴言・性被害含む)で絞り込んだユーザーは1,100人に上ったという。
《新コンテンツ内容》
デートをDVを知る「恋人・パートナー編」
①行動の制限(友達付き合いを制限する・過度な束縛など)
②精神的暴力(暴言・脅し・大切な人やものを傷つけるなど)
③身体的暴力(殴る・押さえつけるなどして傷つける)
④性的暴力(避妊しない・無理やり性的な行為を迫る・性的な動画を撮るなど)
⑤経済的暴力(無理やりお金を払わせる・経済力を使って従わせるなど)
動画一覧はこちら
年齢・性別も関係なく見れ、内容が重すぎず軽すぎもせず、最適な相談先も紹介してくれるコンテンツとして、本記事をきっかけに、どうか一人でも多くの子どもたち、ないしは必要な人たちに『ミーのなやみ』が届くことを願っている。
以下、リリース内容となります。