記事の要点
・2020年4月28日、「人々の暮らしを、テクノロジーで豊かにする。」というミッションのもと、「一般社団法人LIVING TECH協会」が設立。住宅関連事業者やメーカー、流通・小売りに携わる企業が参画。
・山下智弘氏(リノベる株式会社 代表取締役)と古屋美佐子氏(アマゾンジャパン合同会社)の両名が代表理事に就任。日々の生活において「しなければならないこと」をテクノロジーが担い、人々が「やりたいこと」に時間を費やせるようにすること、そして新たな体験価値を生み出せるようなサービスや製品を生み出すことで、豊かな暮らしを実現することを目指すとしている。
・まずは2020年10月下旬に、BtoB向けの「LIVING TECHカンファレンス」開催を予定
LoveTechポイント
様々なLivingTechサービスが身の周りに溢れているからこそ、それらを適切に社会実装していく業界団体の存在が不可欠と言えるでしょう。
暮らし方そのものの“あり方”を見直し、情報をアップデートする機会が増えそうです。
編集部コメント
テックなしでは語れないほど、生活の隅々に先端技術が浸透している昨今。様々なプロダクトをしっかりと社会に実装するにあたっては、個別企業による努力だけでは限界があり、適切な推進団体の設置が不可欠な状況となっている。
例えば、様々な遊休資産を多くの人と共有して利用するシェアリングエコノミー(以下、シェアエコ)については、2015年末に一般社団法人シェアリングエコノミー協会という形で推進団体が設置。認証マークをはじめ、今日に至るまで様々なシェアエコ推進事業が展開されている。
また例えば結婚・婚活領域においても、一般社団法人結婚・婚活応援プロジェクトが2015年に設置され、業界のルール作りや出会いに関するさまざまな啓蒙活動を実施。2018年には、マッチングアプリ事業社7社が発足した分科会から、インターネット婚活サービスに関する自主規制ガイドライン「MSPJ 7つの約束」が策定され、業界横断的なルール作りを行なっている。
このように、業界全体に働きかける推進団体が整備されてこそ、業界の適切な成長が実現すると言える。
そんな中、今度は「暮らし × テクノロジー」という切り口のもと、「一般社団法人LIVING TECH協会」が2020年4月28日に設立された。
「人々の暮らしを、テクノロジーで豊かにする。」というミッションを元に立ち上がった同団体は、住宅関連事業者やメーカー、流通・小売りに携わる企業が参画。
日々の生活において「しなければならないこと」をテクノロジーが担い、人々が「やりたいこと」に時間を費やせるようにすること、そして新たな体験価値を生み出せるようなサービスや製品を生み出すことで、豊かな暮らしを実現することを目指すとしている。
- 名称:一般社団法人LIVING TECH協会
- 所在地:東京都渋谷区渋谷3-10-13 TOKYU REIT渋谷Rビル
- 設立:2020年4月28日
- 公式HP:https://www.ltajapan.com/
- 役員:
代表理事:山下 智弘(リノベる株式会社 代表取締役/LivingTech Conference2017-2018主催)
代表理事:古屋 美佐子(アマゾンジャパン合同会社 Amazonデバイス事業本部 オフライン営業本部 営業本部長)
理事:宇野 雄一(シグニファイジャパン合同会社 コンシューマー事業部 事業部長)
理事:木崎 大佑(株式会社蔦屋家電エンタープライズ 商品企画部 新規事業チームLeader 蔦屋家電+プロデューサー)
理事:少路 政彦(パナソニック株式会社 プロフェッショナルビジネスサポート部門 デジタルマーケティング推進室 室長)
理事:武井 浩三(株式会社eumo CJO 兼 (一社)不動産テック協会 発起人/理事)
理事:東 克紀(YKK AP株式会社 事業開発部 部長)
理事:山田 毅(アイロボットジャパン合同会社 マーケティング本部 本部長)
監事:成本 治男(TMI総合法律事務所 パートナー 弁護士)
「リビング」や「暮らし」と聞くと、住空間をイメージする方が多いかもしれないが、ここでいう“Living Tech”とは、もっと広く、我々の暮らしに影響を与えるであろう街やお金、移動サービス等も対象になってくると言える。
というのも、このLIVING TECH協会設立のきっかけとなった「LivingTech Conference2017」(2017開催)では「不動産テック」のみならず、「FinTech」や「シェアリングエコノミー」に関するセッションも設置されており、また翌年の「LivingTech Conference2018」では、「HomeTech」「BuildingTech」「Living Anywhere」「Work As Life」「都市経営」など、領域としての幅が広がっていった経緯がある。
だが、最初から活動範囲を広げ過ぎても難しいもの。
LIVING TECH協会では上述の広義を活動スコープとして見据えつつ、活動第1弾としては「空間」と「スマートホーム」に領域を絞り、Society5.0(※)の時代に向けた課題解決と速やかな社会実装をゴールに活動していくという。
※Society5.0についてはこちらも参照
[clink url=”https://lovetech-media.com/eventreport/aisum01_20190427/#Society50″]
具体的な活動内容としては以下の通り。
1.リビングテック関連事業者の環境整備
a.LIVING TECH EXPO開催(2020年秋開催予定)
b.企業会員向けMeetUpの開催
c.既存産業・公的サービスとの連携
2.リビングテック関連サービスの適正な利用促進
a.個人および法人会員による、サービス利用トライアルプログラム
3.リビングテックに関わる情報収集や発信
a.LIVING TECHに関連するデータや、新しいテクノロジー等の取り組みの定期的なレポートを発信
4.海外団体との接点
a.海外LIVING TECH関連団体、企業との接点作り、連携による業界振興
まずは2020年10月下旬に、BtoB向けの「LIVING TECHカンファレンス」開催を予定しているという。
良質なプロダクトを使いこなすには、適切な啓発活動が必要となる。
LIVING TECH協会には、そんなLiving Techサービス浸透に向けた機能を期待したいと思う。
以下、リリース内容となります。