記事の要点
・バンライフのプラットフォーム事業を展開するCarstay株式会社が、複数のVCおよび個人投資家から約5千万円の資金調達を実施したことを発表。
・現在、キャンピングカー特化のカーシェアリングサービス「バンシェア」には50台のキャンピングカーが、車中泊スポットのシェアサービス「カーステイ」には200箇所がそれぞれ登録されており、今回の資金調達を通じて同社は、「バンシェア」のデザイン改善やシステム追加開発、ユーザー獲得のマーケティングを加速させる予定。
・併せて、株式会社ZOZO 元執行役員の田端信太郎氏のCMO(Chief Marketing Officer/最高マーケティング責任者)就任も発表。
LoveTechポイント
コロナ禍を経て、固定の場所に住み続ける必要性を感じなくなった方も一定数いるであろう状況の中、キャンピングカー生活のハードルをグッと下げるプラットフォームの開発により人々のライフスタイルの多様化を促進している点が、LoveTechだと感じます。
日本独自のバンライフ文化がどうなるのか、今から楽しみです。
編集部コメント
バンライフのプラットフォーム事業を展開するCarstay株式会社が、複数のVCおよび個人投資家から約5千万円の資金調達を実施したことを発表した。これにより、金融機関からの借入を含めCarstayの資金調達総額は1.3億円となった。
バンライフ(VANLIFE)とは、荷台スペースが広い「バン」を家やオフィスのように作り変えて働き、遊び、さらには暮らしの拠点とする新たなライフスタイルのことだ。
元ラルフローレンのデザイナーであるフォスター・ハンティントン[Foster Huntington]氏が生み出した造語であり、最近では米国を中心に、バンライフを実践している人々を指す「バンライファー」という新しい言葉も生まれてきている。
例えば、10年以上のバンライフキャリアがある、今年65歳となるボブ・ウェルズ[Bob Wells]氏のYouTubeチャンネル「CheapRVliving」には、記事執筆時点で41.3万人以上の登録者がおり、ライフスタイルを超えた“生き様”としての魅力を放っている。
https://www.youtube.com/channel/UCAj7O3LCDbkIR54hAn6Zz7A
このバンライフをテーマに事業を展開するCarstayでは、「誰もが好きな時に、好きな場所で、好きな人と過ごせる世界をつくる」というミッションのもと、今年6月にキャンピングカー特化のカーシェアリングサービス「バンシェア」の本格稼働を開始。車中泊スポットのシェアサービス「カーステイ」と併せて、ウィズコロナ時代の旅行手段としての車旅や車中泊含めたバンライフの文化創出を進めている。
シェアリングサービスなので、キャンピングカー保持者(ホルダー)にとっては、使わない期間にレンタル車として貸し出すことができ、副収入を得て維持費を軽減することもできる。Carstayでは、業界初となる三井住友海上火災保険の新たなカーシェア専用保険で「バンシェア」向けにカスタマイズしたものに包括的に加入をしているため、車両所有者は自身の保険を利用することなく、車両の盗難・詐欺・横領損害、対人や対物、車内装備の破損などを補償してくれるという。
現在、「バンシェア」には50台のキャンピングカーが、「カーステイ」には200箇所がそれぞれ登録されており、今回の資金調達を通じて同社は、「バンシェア」のデザイン改善やシステム追加開発、ユーザー獲得のマーケティングを加速させる予定だという。
特に今回の資金調達発表と併せて、株式会社ZOZO 元執行役員の田端信太郎氏のCMO(Chief Marketing Officer/最高マーケティング責任者)就任も発表しており、事業戦略の立案から遂行までを通じて、更なる事業の成長を図る体制を整えていることがポイントとなっている。
写真左)CMO 田端信太郎氏、写真右)代表取締役 宮下晃樹氏
土地の広大さやそれに伴う鉄道等の整備状況の違い、人々の生活様式意識など、米国とはまた異なった日本独自のバンライフ文化のあり方が問われるからこそ、Carstayの今後の戦略と事業展開に要注目だ。
以下、リリース内容となります。