記事の要点
・製造業分野に特化したインターネットサービスを提供する株式会社アペルザが、製造業向けに特化した動画プラットフォーム「アペルザTV」の提供を開始。
・アペルザTVでは、製造業に特化し、ものづくり技術者の役に立つ基礎知識、課題解決事例などを動画で解説。100本以上ある動画をいつでも視聴でき、登壇者へのリアルタイム質問や名刺交換、投影資料のダウンロードも可能。
・昨年より実証実験を開始し、100社以上の企業・団体が動画を配信。これまでの利用者は延べ15万人超となる。今後の番組やオンラインイベントの配信において、出展者(登壇企業)を随時募集する予定。
編集部コメント
製造業分野に特化したインターネットサービスを提供する株式会社アペルザが、新たに製造業向けに特化した動画プラットフォーム「アペルザTV」の提供を開始した。
製造業と聴くとあまり馴染みのない分野かもしれないが、産業としては日本におけるGDPの約2割、輸出の約8割を占める業界で、今なお海外で高く評価されているインダストリー領域である。
ただ、昨今の個人消費の縮小、米中貿易摩擦や設備老朽化、労働力の減少などにより、国際競争力の低下が危ぶまれるなか、コロナ禍において、需要が大幅に減少。現在の不確実性の高い時代において、「変化への対応力」をつけるべく早急なDXが求められている。
その一方、長い間アナログな運用で営まれてきた業界のため、いまだにFAXを前提として業務が組まれるなど旧態依然とした取引形態も多く、デジタル化が十分に進んでいないのが現状だ。
そんななか、アペルザは「ものづくりの産業構造をリデザインする」というミッションのもと、メーカー横断で製品情報を検索できる製造業向けカタログポータル「アペルザ カタログ」や、製造業特化型オンラインマーケットプレイス「アペルザ eコマース」などのプラットフォームを提供し、製造業分野における新たな事業機会の創出に取り組んできた。
また、2019年4月には、製造業分野に特化した製造業分野に特化した営業・マーケティング支援ツール「アペルザ クラウド」の提供もスタート。製品・サービスの認知・引合い獲得をはじめ、顧客情報の一元管理、メールマーケティング機能、eコマース機能などに加え、昨年8月には、インターネットを利用してFAXの送受信および編集、管理を行うことができる「Web FAX」機能も追加。システムに沿ったオペレーションの刷新ではなく、既存業務に寄り添った適切なアップデートを促すようなアプローチでユーザー層を広げている。
そんな同社が、ものづくり技術者の新たな「情報収集」の場として、製造業向けに特化した動画プラットフォームとしてリリースしたのが「アペルザTV」である。
昨今のコロナ禍において、これまでリアル・対面での情報収集が中心だった製造業分野においても、オンラインセミナー等の活用が急速に浸透しており、同社の調査では、ものづくり技術者の6割以上がオンラインセミナーに参加したことがあり、そのうちの9割以上が「オンラインセミナーを視聴して製品や技術に興味を持ったことがある」と回答している(※)。
(※)2020年11月、同社インターネットサービス利用会員1432人に対するアンケート結果
アペルザTVには、ものづくり技術者の役に立つ基礎知識、課題解決事例などを解説する100本以上の動画が用意され、これらを無料で、いつでも見ることができる。また、登壇者へのリアルタイム質問(番組表に基づくストリーミング配信の場合のみ)や名刺交換、投影資料のダウンロードも可能。
昨年から実証実験やプレ運用が開始され、生産財メーカーを中心に100社以上のものづくり技術を提供する企業・団体が動画を配信。これまでの利用者は15万人を超え、動画に対する注目度を表す視聴者維持率(動画を再生開始した人が視聴し続ける割合)は、平均85%以上を獲得している。
今後、初開催で1万人以上が来場した『産業用ロボットLIVE』をはじめ、様々なテーマのオンラインイベントを開催し、リアル展示会との連動企画で現地ブース取材による注目製品や技術紹介、実機デモ動画の随時配信も行われる予定とのことだ。
さらに、ものづくり技術者のスキルアップにつながるコンテンツの拡充や、有識者を招いての業界トレンド解説など、多様な番組形式を開発していくという。
現在、展示会等イベントのリアル開催が少しづつ再開されるなか、オンラインによる情報収集は選択肢の一つとして残り続けるのは間違いないだろう。
リアルとオンラインを組み合わせ、製造業における展示会文化の新たな可能性を提供するアペルザTV。興味のある方は一度覗いてみてはいかがだろうか。