記事の要点
・同行援護事業所などを運営する株式会社おともが、外出したい視覚障害者とガイドヘルパーをつなぐマッチングサービス「ガイドヘルパーズ」の事前登録を、ガイドヘルパーの方を対象に、2021年5月6日より受付を開始。
・今すぐ対応できるガイドヘルパーの検索と、事前にプロフィールを確認して希望のガイドヘルパーを指名できる。また、スクリーンリーダー(画面読み上げソフト)やズーム機能、色の反転を使用することを前提にした画面デザインになっている。
・ガイドヘルパーにとっても、好きな時間帯で、自宅から近い仕事や自分の得意な同行内容など、自分に合った仕事を選べるようになっており、時給も全国で最高水準の1,800円となっている。
LoveTechポイント
これまで多くの視覚障害者の外出に関わる支援を行ってきた会社だからこそ、当事者のペインに沿った機能を実装したマッチングサービスになっていることが期待されます。
スクリーンリーダーやズーム機能、色の反転などを前提にしたUIになっている点が、LoveTechだと感じます。
編集部コメント
同行援護事業所などを運営する株式会社おともが、外出したい視覚障害者とガイドヘルパーをつなぐマッチングサービス「ガイドヘルパーズ」の事前登録を、ガイドヘルパーの方を対象に、2021年5月6日より受付を開始する。
「同行援護」とは、視覚障害により移動に困難がある人の外出時に同行し、目的地に向かうために必要な情報の提供や、安全の確保、外出先での情報提供や代読・代筆などを行う、障害総合支援法に基づく障害福祉サービスである。
今回受付が開始されるガイドヘルパーズはスマホベースのアプリだ。視覚障害のある方は画面が見えないのではと思うかもしれないが、スマホ利用率は全盲の人で52.1%、ロービジョン(弱視)の人で55.6%となっている。スマホ自体のアクセシビリティ機能が充実してきたこともあり、多くの方は日常生活で積極的に活用しているのだ。
これまで視覚障害者が同行援護を依頼する場合、事業所への依頼から決定までに時間がかかるため、直近の外出依頼では利用ができず、さらに多くの場合ガイドヘルパーを選ぶことができないため、どんな人が来るか分からないという課題があった。
そこでガイドヘルパーズでは、今すぐ対応できるガイドヘルパーの検索と、事前にプロフィールを確認して希望のガイドヘルパーを指名できるようになっている。
また、UIは視覚障害者でも使いやすいように設計されており、スクリーンリーダー(画面読み上げソフト)やズーム機能、色の反転を使用することを前提にした画面デザインになっている。
また視覚障害者だけでなく、ガイドヘルパーにとっても使いやすいように設計されており、好きな時間帯で、自宅から近い仕事や自分の得意な同行内容など、自分に合った仕事を選べるようになっているのもポイントだ。
さらに、マッチングシステムによるコスト削減によって、ガイドヘルパーへの時給は、全国でも最高水準の時給1,800円となっている。働き手であるガイドヘルパーに報酬を還元することで、業界の人手不足解消を目指すというわけだ。
視覚障害のある方の外出には、多くの不便が伴う。
2021年4月現在、所属しているガイドヘルパーが200名を超え、多くの視覚障害者の外出に関わる支援を行っている「おとも」だからこそ、当事者のペインに沿ったマッチングサービスになっているのではないだろうか。