記事の要点
・ペットアプリ開発を手がける株式会社parnoviが、わんこの飼い主向けスマートフォンアプリ「parnovi(ぱるのび)」正式リリースを発表。
・信頼できるフォロワーのオススメ投稿がタイムラインに流れてきて、そこで新しい商品・店舗を発見できる。また、投稿主と閲覧者が相互にやりとりできるため、より信頼性の高い情報に出会える。
・アカウントごとのスコアリングもなされ、将来的には、他の飼い主に役に立つ投稿を多くしたり、人気の商品を他の飼い主よりも早く見つけるなど、”良い”活動をすればするほど高くなるようなスコアになる予定だという。
LoveTechポイント
ペット業界に限らず、動物に対して倫理観の欠如した姿勢が、人間社会には多く見受けられます。
まずは身近なところから、生き物に対して「良い」とされることは何かを社会に投げかけようとしている点が、LoveTechだと感じます。
編集部コメント
ペットアプリ開発を手がける株式会社parnoviが、わんこの飼い主向けスマートフォンアプリ「parnovi(ぱるのび)」正式リリースを発表した。
parnoviとは、自分が普段使っているペット関連商品や店舗のオススメを投稿したり、自分と価値観や状況が似た飼い主のオススメを閲覧したりすることが可能な「ペットサービス探しのコミュニティアプリ」。2018年12月の東京都主催「TOKYO STARTUP GATEWAY 2018 THE FINAL」では最優秀賞を受賞した、期待値の高い事業である。
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事業開発の背景にあるのは、ペット関連情報の氾濫にあるという。
そもそもだが、日本には1855万頭もの犬猫が飼育されている。これは、中学生以下の人間の子ども1500万人よりも多い数字である。
これに伴い、動物病院やペットフードはもちろん、近年ではペットシッターなどペット向けサービス・商品がどんどん多様化しており、併せてWEB広告やアフィリエイトサイト、メディアのPR投稿なども増えてきている。
「どれが本音の情報なのか結局よくわからない」
「“うちの子”に合うものがなかなか見つからない」
これが、今の飼い主の本音だろう。結果、InstagramをはじめとするSNSで、同じ犬種の飼い主など自分と似た状況の人を探して直接連絡をとるなど、かなりコストをかけて情報を集めているような状態だという。
parnoviでは、そのような課題を持っている飼い主一人ひとりに向き合ったアプリとして、コミュニティ機能をベースにしたペットサービス探しができる仕様になっている。
まず、従来のポータルサイトのように検索結果の一覧から個別の商品・店舗の詳細ページにいきクチコミを見るのではなく、信頼できるフォロワーのオススメ投稿がタイムラインに流れてきて、そこで新しい商品・店舗を発見できるようになっている。
また、投稿主と閲覧者が相互にやりとりできるため、商品の使用感や店舗の雰囲気など、詳しく知りたいことを投稿から時間が経っていても聞くこともできる。書き手のこともわかり、より信頼性の高い情報に出会えるというわけだ。
さらに、parnoviではアカウントごとのスコアリングがなされる。現時点ではアプリ内での活動量を反映した数字になるが、将来的には、他の飼い主に役に立つ投稿を多くしたり、人気の商品を他の飼い主よりも早く見つけるなど、”良い”活動をすればするほど高くなるようなスコアになる予定だという。
そもそも、パピーミルやバックヤードブリーダー、保護犬、殺処分、野生化など、ペット業界にまつわる課題は、飼い主と従事者、それぞれに起因している。
このような“倫理観”の問われる業界に対し、スコアリングを通じて課題解決をはかるスキームの構築は非常に骨の折れるプロセスであることが想定されるが、社会的に大いに必要とされている仕組みと感じる。
今後は、動画投稿やSNS連携、検索機能の充実、メーカー・店舗の公式アカウント作成機能など順次進めていき、さらにはparnoviスコアに紐づいた割引やクーポン配布など、”良い”飼い主がメリットを受けられるようなシステムを構築していくという。
何をもってして「良い飼い主」と定義するかは、今後のparnoviの腕の見せ所だろう。
「倫理をとるかビジネスをとるか、ではなく“倫理もビジネスも両方”という形にしていきたい」
上述「TOKYO STARTUP GATEWAY 2018 THE FINAL」にて、代表の遠藤玲希央氏はこのように述べていた。
ペット業界のアップデートに向けて、まずは大きな一歩である。
以下、リリース内容となります。