記事の要点
・株式会社Sportipが、Sportip AIを活用した指導者向けアシスタントアプリ「Sportip Pro」を用いた実証実験を、埼玉県立川口北高校サッカー部の生徒を対象に実施予定。
・Sportip Proは、指導者の指導をAIによってアシストするサービスで、筋力トレーニングからアライメントテストまで、全てを瞬時に解析することができるアプリケーション。
・今回の実証実験ではSportip Proを活用し、怪我防止を前提とした短時間かつ高価値な指導を提供し、パフォーマンス向上が実現できるかどうかを検証する。
LoveTechポイント
自宅で行うことが難しい部活動等の練習も、授業とは違い、オンラインでの指導が難しいことが想像できます。
今回の実験によりSportip Proを活用したオンライン指導の効果が実証され、上記の課題の解決とともに、コロナ禍でもアスリートの方に適切な指導が届くような仕組みが構築されることを期待したいと思います。
編集部コメント
株式会社Sportipが、動作解析AIアプリ「Sportip Pro」を活用したアマチュア選手向けAIコーチングの実証実験を開始する。
「Sportip Pro」は、指導者の指導をAIによってアシストするサービスで、筋力トレーニングからアライメントテストまで、全てを瞬時に解析することができるアプリケーションだ。
加えて、姿勢の状態を即時に分析してタイプチェックや個人の筋肉の状態・重心位置を推定する「姿勢分析機能」と、身体の動きを解析することで個人の可動域測定・評価・記録までを一貫して管理できる「可動域測定機能」がある。
さらにオンライン指導のサポートも充実しており、おすすめのトレーニングメニューの自動作成や、2画面比較機能を用いたBefore/After チェック、結果についてもSNSとの連携 / QR発行により簡単に送ることができる。
以上の通り、Sportip Proはフィットネス関係者や整体師、スポーツコーチ、学校関係者など、様々な分野で活用できる仕様となっている。
同アプリを開発・運営する株式会社Sportipは、動作を伴う指導領域の大半が自分の経験や感覚に依存した指導が行われているのに対して、ITの力を駆使し、個人の動作のデータ解析とそれに合わせた適切な指導を届けることで、「すべての人へ、可能性を最大化する指導」を目指している。
その功績は広く認められており、 InsTechオープンイノベーションビジネスコンテスト2019 最優秀賞や、GESA(The Global EdTech Startups Awards) 日本予選2019 最優秀賞など、数々の受賞・採択歴がある。
スポーツ指導においては、経済格差・地域間格差が課題として認識されており、これに加え、新型コロナウイルスによりアスリートたちは自宅待機を余儀なくされ、上達機会の損失や怪我のリスクが向上するなど、満足できない競技生活を送るアスリートが多くなりつつあるという。
これらの課題を解決する手段として、ITを活用したオンライン指導があるが、従来のオンライン指導では、指導に時間がかかり、複雑な指導を正確に行うことが難しかった。
これに対してSportip Proは、動画・画像を取り込んだ高精度AI解析及び、解析結果の共有が可能となっており、解析を通じて数値に基づいた高品質な指導をオンラインで行うことが可能となっている。
今回、怪我防止を前提とした短時間かつ高価値な指導を提供しパフォーマンス向上が実現できるかどうかについて、同アプリを用いた実証実験が行われる。
実証実験概要は下記の通り。
1 対象校:埼玉県立川口北高等学校(埼玉県川口市大字木曽呂1477)
2 期間:令和3年3月25日(木)から6月23日(水)まで
3 実証試験の内容(予定)
埼玉県立川口北高校のサッカー部に所属する選手20名(予定)に「Sportip Pro」を活用したトレーニング指導を約3か月間実施します。今回の実証実験では、AI による動作解析等を行い、選手個人に最適化されたトレーニングや練習方法をオンラインで提案します。実証実験の開始日と終了日に、走力や跳躍力などの一般的な動作のパフォーマンスを計測するテストを行い、「Sportip Pro」を活用したオンライン指導の効果を検証します。
4 パフォーマンステストの測定項目
- 体組成測定
- 姿勢・歩行・後足部のチェック
- 関節可動域測定
- 機能性評価
- ジャンプ能力評価
- 30m走
優れた指導者がいるところで学びたいと思っていても、通うことができる学校や施設は限られており、実現できる人は少ないケースの方が多いだろう。
自宅で行うことが難しい部活動等の練習も、授業とは違い、オンラインでの指導が難しいことが想像できる。
今回の実験により「Sportip Pro」を活用したオンライン指導の効果が実証され、上記の課題の解決とともに、コロナ禍でもアスリートの方に適切な指導が届くような仕組みが構築されることを期待したい。