デートする飲食店を提案して新たな出会いにつなげる
それでは早速『QooN』の機能について、株式会社ネットマーケティング執行役員である柿田氏にお話を伺った。
--柿田さんの『QooN』開発におけるお立場について教えてください。
柿田明彦(以下、柿田氏):『QooN』では統括的な立場として事業責任者を務めており、プロデューサーである宮本と開発チームとで密に連携しながらプロジェクトを進めております。
--ありがとうございます。早速QooNの機能について教えてください。
柿田氏:『QooN』には3つのモードがあります。それぞれQooN(クーン)モード・Qdish(キューディッシュ)モード・Qtoday(キュートゥデイ)モードです。言葉だけだと判りにくいかもしれませんが、『QooN』というアプリの中に、それぞれQooNという機能と、Qdishという機能と、Qtodayという機能が入っていると考えてください。
--アプリ内でモードを切り替えるイメージですね。それぞれのモードの詳細を教えてください。
柿田氏:まずQooNモードについてですが、これはスマホの”スワイプ操作”(※)で相手を探していく機能になります。まずはデーティングアプリの操作に親しんでいただけるよう、ユーザーの方が操作しやすい画面にしています。また、我々がこれまで運営してきた『Omiai』で安心安全への取り組みを、QooNでもしっかりと踏襲して実施して参ります。24時間365日の監視や、身分証明証を使った年齢確認などです。
※スワイプ操作:スマートフォンの画面を指で横に滑らせる動きの総称
--安心安全に利用できるデーティングアプリということですね。
柿田氏:はい、セキュリティ対策については万全の体制で臨んでいます。ここが外国製アプリとの大きな違いとなります。
次にQdishモードですが、これは相手のプロフィールの他に「飲食店の提案」を通じて出会っていただくことを目的としています。このお店で一緒に会いませんか、という提案です。
--なるほど。お店はあらかじめ用意されているのですか?
柿田氏:いえ、こちらでお店を選別してはおらず、日本にある全ての飲食店を検索して選んでいただけるようにしています。極端な話、5つ星レストランを選ぶこともできれば、ファーストフード店を選ぶこともできます。
つまり、アプローチする側にとって、お店選びは腕の見せ所になります。なぜこのお店を選んだのか、なぜこのお店をあなたに提案したのか。あらかじめ運営側でお店を選別してしまうと、人それぞれが持つお店のストーリーを制限してしまい、相手への提案の幅が狭まってしまいます。アプリのヘビーユーザーの方であれば、「またこのお店なんだ」となってしまうかもしれません。
日本中の様々なお店を通じてのデートのお誘いは、見ていて楽しいと思いますよ。
--そうなると、マッチングする人がQooNモードと違ってくるかもしれませんね。
柿田氏:そうなんです。もしかしたらQooNでダメだったアプローチも、Qdishではマッチングする可能性もあるわけです。相手のプロフィールだけだとどうしてもそのプロフィールの印象だけが判断材料になりますが、飲食店も含めた判断となると、「このレストラン行ってみたかった」などの、新たな出会いのきっかけにつながると考えております。
--見ているだけで楽しそうですね。利用年齢層は若い方だけでなく、人生経験の多い方も楽しめますね。
柿田氏:まさに、若い方のカジュアルな出会いから、大人の男女のデートまで、幅広くご利用いただける場所になって欲しいと考えています。デーティングサービス自体は若い方が使っていることが多いのですが、僕たちとしては30代以上の方でも気軽に、そしてより楽しく出会える方法はないものかと考えた結果、このQdishの構想に至った経緯があります。
--なるほど。Qdishモードでトラブルが起きないための対策などは何かございますか?
柿田氏:お酒を飲めるのは20歳以上なので、先ほどお伝えしたセキュリティ対策の他に、Qdishモードでは20歳以上の方のみ使えます、という年齢制限をかけています。もちろんお酒を飲まないデートもたくさんあるかと思いますが、実際のデート内容まではこちらでコントロールできないため、入り口のところで年齢制限をかけるようにしています。
今日マッチングして今日出会えるQtoday
--最後にQtodayモードについて教えてください
柿田氏:Qtodayは、「今日会いたい」人同士をマッチングする機能です。
「出会いがない」という方々のお話を聞くと「時間がない」ことを理由にされる方が多いのですが、実は前々から予定する時間を調整するのは難しいものの、当日結果として時間が空いた、ということが結構多いことがわかりました。
例えば予定していた用事が突然なくなったり、デートの約束を突然すっぽかされたり。そういった空いた時間を有効活用して出会いに繋げていただけるのが、Qtodayになります。
--具体的にはどうやって「今日会いたい」ことを相手に伝えるのでしょうか?
柿田氏:まずは画面を開いて、今日会うにあたって「自分から会いに行きます」なのか、「私に会いに来てください」なのかを設定することができます。また、会う時間を「何時から何時まで」という形で設定できるので、自分が意図しない遅い時間までデートに付き合わされる、という事態への予防線にもしていただけると思います。「今日は○○時まででアプリでも設定していたので、これで失礼します」みたいな形ですね。
今日会いたいことへの意思表示エントリーは21:00まで、エントリーへの回答は21:30までとなっているので、極端に遅い時間での調整などはできないようにしています。トラブルの元ですからね。
--なるほど。21:30をすぎると、その日のエントリーは全部なくなって、また翌朝、新しいエントリーを受け付ける、みたいな形ですか?
柿田氏:はい。毎日エントリー情報はリフレッシュするので、設定していたけど実は今日時間が空いていない、ということはないようにしています。
--「私に会いに来て」と意思表示する場合、待ち合わせなどはどのように調整するのですか?
柿田氏:「私に会いに来てください」の場合は、必ず待ち合わせのレストランを設定するようにしています。例えば「20:00に恵比寿に来てください」って漠然と言われたら、正直怖いですよね。私、一体どこに行くんだろうって。でも特定のレストランでの待ち合わせであれば安心ですよね。ここはQdishと機能的には連携しています。
当日であっても、相手と場所と時間を特定した上で会うことができる、という観点で安心安全への配慮を機能として実現しています。
--例えばドタキャンでデートがなくなった方にとって、この機能はありがたいですね。
柿田氏:実際にドタキャンって非常に多いんですよ。それが今のマッチングサービスの現状と言えます。
しかもドタキャンって、一般的には17:00あたりが一番多いんですよ。前日ならまだしも当日なので、リカバリーが効かないんですよね。そんな時に、Qtodayを使っていただきたいと思います。
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