LoveTech Media編集部コメント
先月、24時間365日スマートフォンで医師に相談できる医療相談アプリ「LEBER(リーバー)」を提供する株式会社AGREEが、茨城県内の自治体との実証実験を開始し、子育て世代を対象に無料でLEBERを提供するというニュースが発表された。
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LEBERとは、「医師のすきま時間」と「相談者」を繋ぐ24時間365日対応のドクターシェアリングプラットフォーム。
アプリ内の「相談してみる」を押すとチャットボットのリーバー君が、ユーザーの体調について聞いてくれる。質問に対して選択をしていくだけという、自動チャットボット対応となっている。
この自動問診を経た上で、料金を選択して医師に相談を送るという仕様のアプリだ。
茨城県は、人口10万人あたりの医師数が全国で2番目に少なく、小児科医に限ると全国でもっとも少ない状況下にある(厚生労働省「平成28年(2016年)医師・歯科医師・薬剤師調査の概況」より)。
そんな背景の中、茨城県庁の近未来技術社会実装推進事業の一環としてこの医師不足の課題を解決するべく、医療機関に行かずとも気軽に医師と相談ができる環境を提供し、自治体内における体調不良傾向の把握と子育て世代の不安軽減を目指した取り組みとして、医師不足が特に課題となっている石岡市、大洗町、大子町において展開された実証実験であった。
今回、その3自治体の中でも、石岡市内における実証実験の結果が報告された。
石岡市でのリーバー登録者数は合計504名で、その中の47名から計81回の相談があった。
相談の多かった内容は「発熱」が15件で最も多い結果となり、うち11件が0〜3歳児の発熱の相談で。次いで皮膚や咳に関する相談が多くみられた。
また、リーバーでは医師の回答が届いてから3日後に、利用者が回答に対してフィードバックを行うアンケートを実施しており、リーバーで相談を行った47名のうち42名から戻ってきた回答を集計すると、実に85.7%が「LEBERで相談をして不安が減った」と回答がなされた。
子育て世代の不安軽減という冒頭の実証実験検証項目については、有効である可能性が高いと言えそうだ。
現在の3自治体に加え、今夏から常陸大宮市においても実証事業が始まり、子育て世帯の「子供の健康不安解消」だけでなく、「子供の両親の健康不安の解消」についても効果があるかを調査する予定だという。
また、今回の発表に伴い、人口あたりの医師不足が著しい茨城県、埼玉県、千葉県において実証事業を行う10の自治体を新規で募集開始もしている。
物理的な環境が医療格差に繋がらない社会を目指した官民連携事業として、興味のある自治体担当者の方は、ぜひ連絡を入れてみてはいかがでしょう。
以下、リリース内容となります。