記事の要点
・ライブストリーミング用プラットフォーム事業等を展開する鈴木ソフトラボラトリー合同会社が、ドラレコ用iPhoneアプリ『VTeacher(ブイティーチャー)』を発表。今年12月1日からのサービス開始を予定。
・位置情報と遠隔視聴機能を通じて、離れた場所からでも運転指導をすることが可能。ドライバーに何かを知らせたい場合は、専用Webページのチャット機能からテキストを投稿することで、車サイドでアプリが自動的に読み上げて、ドライバーに伝えてくれる。
・内閣府発表のデータによると、75歳以上の運転者による死亡事故は、75歳未満と比較して2倍以上多く、ハンドル等の操作不適による事故が最も多い。
LoveTechポイント
最近多発している高齢ドライバーによる交通事故発生に対し、大々的な機器を導入せずとも、お手持ちのiPhone一つで予防的なアクションを取れる点が、LoveTechだと感じます。
遠隔視聴時間が連続20分未満であれば無料で活用できるとのことで、親族など高齢ドライバーが身の回りにいらっしゃる方は、まずは使い勝手を確認してみるのが良いと感じます。
編集部コメント
今、高齢の運転者による交通事故が、大きな社会問題となっている。
特に、死亡事故につながるケースだ。
内閣府発表「平成29年交通安全白書(概要)」によると、2017年12月時点での75歳以上の運転者の死亡事故件数は、75歳未満の運転者と比較して、免許人口10万人当たりの件数が “2倍” 以上多く発生していることが、データ上で明らかになっている。
この75歳以上の運転者による死亡事故、件数自体は10年間ほぼ横ばいで推移しているものの、死亡事故件数全体が減少する中で、全体に対する構成比が上昇傾向にあり、2017年では全体の13.5%を占めていることになる。
これを類型別に見てみると、75歳以上の運転者による事故は「車両単独事故」の割合が多くなっており、全体の40%を占めていることがわかる。
具体的には、道路上を進行中、運転を誤って車線を逸脱し物件等に衝突するといった工作物衝突が最も多く発生している。
また、人的要因についても見てみると、75歳以上の運転者はハンドル等の操作不適による事故が最も多く、次いで内在的前方不注意(漫然運転等)、安全不確認の順に発生していることがわかる。
※以上4グラフの出典元はこちら(内閣府「平成29年交通安全白書(概要)」内特集「高齢者に係る交通事故防止」)
このような状況を改善すべく、ライブストリーミング用プラットフォーム事業等を展開する鈴木ソフトラボラトリー合同会社が本日発表したのが、離れた場所から視聴・操作できるドラレコアプリ『VTeacher(ブイティーチャー)』である。
今年12月1日からのサービス開始を予定している、新しいiPhoneアプリサービスだ。
使い方は簡単。
まずは写真の通り、お手持ちのiPhoneをスマホスタンドで固定し、運転に合わせて「クラウド録画」を開始する。
ちなみに、同社サービスはあくまでアプリなので、スタンドは自分で用意する必要がある。
ドライバーサイドのセッティングは以上で完了。
あとは見守る側のチェックとなる。
見守る側は、専用のWebページから認証用のIDとパスワードを入力してログインすることで、ドライバー側から自動送信される位置情報(GPS)により、今時点で車が走行している場所を確認することができる。
地図ではなくドラレコアプリの映像(本アプリのカメラ映像)を見たい場合は、遠隔でアプリ側に映像送信の指示を出すことができるので、運転中の映像を受信することができる。
タイムラグは、パソコンでの視聴の場合は0秒から1秒程度、スマホの場合は5秒から10秒程度となっており、その時々の回線状況に応じて変化するという。
もちろん、映像だけではなく、ドライバーの声を聞くことも可能だ。
映像を確認する中で、ドライバーに何かを知らせたい場合は、専用Webページのチャットを利用してテキストを投稿することで、車サイドでその内容をアプリが自動で読み上げて、ドライバーに伝えてくれる。
細かい指示を出すというわけではなく、「安全運転、お疲れさま」とチャット上で伝えるだけでも、きっとそばにいてくれてる安心感を遠隔から提供することができるだろう。
連続20分以上の遠隔視聴は1ヶ月120円からの料金発生となるが、それ以外であれば無料で利用可能なので、親族など高齢ドライバーが身の回りにいらっしゃる方は、この『VTeacher』を活用してみてはいかがでしょう。
以下、リリース内容となります。