これからのグループ内マッチンサービス事業の展開について
--今後日本以外での展開は考えていらっしゃいますか?
合田氏:一番最初のビジネスコンテストでは「海外で戦えるサービス」を掲げていましたし、日本のプロダクトは非常に質が高いものが多いので、海外でも十分戦えると思っています。
日本も海外も、例えばTinderのようなフリック操作(スマホ上でカードをめくっていくような操作)から、長らく大きな進化がなかったんですね。珍しく。それが昨年末あたりから、変わりはじめていて、弊社のおでかけ機能のように「出会える」に特化した機能やサービスが出始めています。世界に仕掛けるには面白いタイミングと考えているので、まずは日本で一番身近に使われるサービスというのを目指した上で、いずれ挑戦したいと考えています。
--これからということですね!楽しみにしています。最新の技術で注目されているものはありますか?
合田氏:ブロックチェーンの仕組みを使ってマッチングをする仕組みなんかは、面白いなと思って見ていますね。あと、今は我々のアプリもスマホ上で動くものとしていますが、そもそもスマホである必要というのも今後は無くなってくるはずなので、VR/ARだとか仮想空間上でマッチングするだとか、そういった世の中になってくるのも遠くはないと思っています。
--今後ますます出会いの幅と方法が広がっていきますね。有難うございました。最後に一言ずつお願いします。
伊香賀氏:僕自身、マッチングサービスで結婚したんです。タップル誕生ではないんですけど(笑)。もともと結婚するつもりで使っていたわけではなかったのですが、結果として結婚に至ったので、何がきっかけになるかわからないなと思います。ぜひ気軽な気持ちで弊社サービスを使っていただけたらと思います。
--そこはタップル誕生ではなかったんですね(笑)有難うございました。
合田氏:僕は、サービスをリリースして1年後くらいに結婚式をしたのですが、その2次会に、タップル誕生で結婚したユーザーさんがいらっしゃってくれたんです。それは本当に嬉しかったですね。今でもユーザーさんや社内から「タップルで結婚した、恋人ができた」という声を直接いただくことが多くて、もともと「人の人生を変えるような仕事をしたい」との想いでやってきたので、それが僕の原動力になっています。これからも精進して参ります!
[clink url=”https://lovetech-media.com/interview/cyberagent20180719/”]編集後記
渋谷道玄坂を上がったところにあるオフィスでは、1フロアにグループ内のマッチングアプリ事業会社全3社が集まっています。サイバーエージェントグループのマッチングアプリ事業は、アプリ単体の機能だけでなく、イベントや動画展開、ユーザーさんとのコミュニケーションなど、新しい取り組みへのスピード感が非常に早い印象でしたが、活気に満ちたフロアを拝見して、その理由もわかった気がします。
タップル誕生Tシャツ姿でメンバーの相談にのる合田さんはじめ経営陣の距距離感の近さが、ユーザーフレンドリーなサービスの秘訣と感じました。
タップルTシャツの背中ロゴを見せる形でポーズをお願いします!とお願いしたところ、自然とタップル誕生ロゴの丸2つのように両腕を重ねられたお二人。さすが長年のビジネスパートナーですね!
後編では、インタビュー中にお話にあった「カスタマーサクセス」と呼ばれるCS部門の施策と、ユーザーさんとの交流の場である『Tapple Tea(タップルティー)』の現場に実際に参加して、それぞれお話を伺います。
本記事のインタビュイー
[写真右]合田武広(ごうだ たけひろ)
株式会社サイバーエージェント 執行役員
株式会社マッチングエージェント 代表取締役社長
2011年、大学院在学中にアプリ開発コンテストで優勝。同年、サイバーエージェントの内定者でありながら株式会社フェイスマッチを設立し、大学院を中退。その後、同社は2012年にサイバーエージェントの子会社となり、マッチングサービス「Pitapat」をリリース。公開3日で10万ダウンロードを記録したが、収益化に苦戦しサービスをクローズ。その後、別サービスの立ち上げを経て、2013年、株式会社マッチングエージェントを設立し、代表取締役社長に就任。「タップル誕生」を立ち上げる。2016年にはサイバーエージェントグループの執行役員に抜擢され、グループ全体のマッチング事業の統括責任者もつとめる。
[写真左]伊香賀淳(いこうが じゅん)
株式会社マッチングエージェント 取締役
2011年、合田と共にサイバーエージェント内定者でアプリ開発コンテストに出場。その後株式会社Facematchの立ち上げを行い取締役に就任。その後サービスをクローズし、会社をたたんだ後、1年間サイバーエージェント本社のビジネス事業部にてプロデューサーを担当するも事業は失敗。2014年にはマッチングエージェントに入社。2017年10月に同社取締役に就任。現在はタップル誕生のプロモーションの責任者を行っている。